研究の紹介

教師の成長と支援に関する研究を行ってきました。これまで取り組んできた研究や現在進行中の研究について紹介します。

主な研究

– エビデンスにもとづくカリキュラム・マネジメント、学校改善手法の開発

 株式会社内田洋行さんと福井県立若狭高校さんとの共同研究です。「探究」の授業をテーマに、その組織的な改善手法について研究を行っています。生徒、教員の双方からの質問紙によるデータをもとに、探究の授業改善を学校組織として行っていきます。

2020年はオンラインで行いました。
実際の風景

 

 

 

– アクティブラーニング推進時代に対応したミドルリーダー・管理職に関する調査とサーベイフィードバックによる研修の開発

 株式会社内田洋行さんとの共同研究です。アクティブラーニングを推進するために、1)ミドルリーダーや管理職が校内においてどのように学校をマネジメントしているのかその実態を把握する組織調査を行い、 2)得られたデータをもとにミドルリーダー・管理職向けの研修の開発を実施しました。開発された研修は横浜市教育委員会の新任主幹教諭で実施されています。

レーダーチャートで可視化
カードゲームのような形でシミュレーション

  

  

  

  

  

    

– 初任教師メンタリング支援システムFRICA
FRICAロゴ

 小学校の初任教師のメンタリングを支援するシステムを開発しました。メンタリングとは、経験を積んだ専門家(学校内でいえば、ベテラン教師や先輩教師)が新参の専門家(初任教 師や若手教師)の自立を見守り、援助することを意味しています。こ のシステムは、初任教師と先輩教師が授業のメンタリング(初任教師が行う授業の振り返り)を行った際に、教室場面における具体的な子どもの学習過程や学習 経験に関して、先輩教師の視点を引き出すことにより振り返りができるよう支援を行っています。具体的には、熟達教師が初任教師の授業の観察を行う際に、システムを使用して子どもの様子などを撮影し、その映像をもとに初任教師と熟達教師が授業の振り返りを行ないます。

– 初任教師の悩みを引き出すメンタリング支援システムListena
Listenaロゴ

 上記FRICAと同じく小学校の初任教師のメンタリングを支援するシステムを開発しました。FRICAが授業を観察する先輩教師の視点を引き出すシステムで あるのに対し、Listenaは初任教師の悩みを引き出し、その悩みをもとにした授業の振り返りを支援します。先輩教師と初任教師が授業の悩みを共有し、 共に解決に取り組むことを支援しています。

 

– FRICA・Listenaを活用したメンタリングの実践

 上記FRICA・Listenaをどのように組み合わせることで初任教師の支援を効果的に行うことができるのか現場の先生と共同してその利用方法を模索しています。組み合わせて活用する、また、両者の機能を合わせるなど様々な方法を検討しています。

 

– メンタリングの対話分析(授業の観察と振り返り)

 初任教師と先輩教師が授業に関するメンタリングをどのようにおこなっているのか定期的に観察しています。授業に関するメンタリングがどのような形で行われ、初任教師がどのように成長していくのか分析をしています。

 

– メンタリングインタビュー調査

 初任教師が先輩教師からどのようなメンタリングを受けているのかインタビュー調査を行なっています。

 

– メンターを対象にした教材の開発(シリアスゲーム)
ゲーム画面

 メンターがメンタリングについて自学自習が行えるよう教材の開発を行なっています。シミュレーション形式で実際の事例を体験しながらメンタリングのやり方について学ぶことができます。

 

 

 

– タブレット端末を活用した教師のセルフリフレクションに関する研究

 東北大学堀田龍也先生 との共同研究です。タブレット端末を用いることでどのように教師のセルフリフレクションを効果的に行うことができるのか探究していま す。これまで11名の先生にご協力いただき、タブレット端末を活用したセルフリフレクションの調査を行ってきました。

 

 

共同研究事例

– 初任教師のチームによるメンタリング(メンターチーム)の効果に関する調査
共同著書

 横浜市教育委員会、東京大学(当時:現立教大学)中原先生、町支さん、讃井さんによる共同研究です。初任教師の熟達に関する校内環境の社会調査を行なっています。初任教師から10年目教師までを対象に質問紙調査を行ったり、現場での若手教師支援の取り組みの観察、インタビューを行うことにより初任教師の熟達を促す環境を明らかにします。

 

 

 

– 企業における職場調査
共同著書

 東京大学中原研究室での共同研究です。企業における上司の部下に対する支援について量的調査を行なっています。どのような上司の支援が部下の能力を高めるのか明らかにします。

 

 

 

– ワークショップの分析

 青山学院大学苅宿先生、小林さん、菊地さん、大木さんとの共同研究です。共同性をもとにワークショップの分析を行なっています。主に子どもを対象にしたワークショップを観察し、量的・質的分析を行なっています。また、ワークショップ実践家を対象にインタビュー調査などにも取り組んでいます。

 

– ロボットのキャリアカウンセリングに関する研究

 東京大学三宅なほみ先生、中京大学白水始先生、静岡大学大島純先生、専修大学望月俊男先生、北九州市立大学見舘先生、東京大学中原先生、舘野さん、カウンセラーの宮田さんとの共同研究。「よい聞き手」としてのロボットの可能性に関する研究を行なっています。

 

– えでゅーすぼーど: 人形劇によるタンジブル授業シミュレーションシステム
人形劇の様子

 専修大学望月俊男先生、神戸大学佐々木博史先生、平山さんとの共同研究です。教育実習生が、児童・生徒の多様な態度や考えを踏まえた授業シミュレーションを行えるようにするため、机上授業を発展させた協調的な参加型授業シミュレーション支援システムを開発しています。

 

– 学術共同体ネットワークにおける参加者の変容の研究

 東京経済大学北村智先生、大阪大学松川秀哉先生との共同研究です。ネットワーク分析を用いることで、共同体における学習社の位置の変化と役割獲得に関する分析を行いました。

 

– 校内授業研究における外部講師(教師教育者)の関わりに関する研究

 帝京大学教職大学院中田正弘先生、青山学院大学坂田哲人先生、東京大学町支さんとの共同研究で す。学習する学校をバックグラウンドに、校内授業研究に外部講師が参加することはどのような効果があるのか、外部講師はどのような関わりをすべきなのか研 究しています。分析の範囲は校内授業研究を超えて、日頃から教師が学び合える環境を構築して行くにはどうすべきか明らかにしようと試みています。